中国では富士フイルムのグループ会社が開発した新型インフルエンザ薬「アビガン」が、新型に対しての有効性を臨床試験で確認したことを明らかにした。
その「アビガン」とはどんな薬なのか?
「アビガン」の副作用は?大人と子供で違いは?
「アビガン」は、抗インフルエンザウイルス薬。
富士フイルムホールディングス傘下の富士フイルム富山化学が開発し、2014年に製造・販売の承認を得ている。
国が新型インフルエンザの流行に備えて備蓄する特殊な治療薬で、一般に流通はしていない。国は現時点で200万人分の備蓄を持ち、「タミフル」や他のインフルエンザ治療薬が効かないような新型インフルエンザウイルスが流行した時に、初めて国がアビガンの投与開始を検討する。
通常、成人にはファビピラビルとして1日目は1回1600mgを1日2回、2日目から5日目は1回600mgを1日2回経口投与する。総投与期間は5日間とすること。
使用の警告として
・動物実験において、本剤は初期胚の致死及び催奇形性が確認されていることから、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。
・妊娠する可能性のある婦人に投与する場合は、投与開始前に妊娠検査を行い、陰性であることを確認した上で、投与を開始すること。また、その危険性について十分に説明した上で、投与期間中及び投与終了後7日間はパートナーと共に極めて有効な避妊法の実施を徹底するよう指導すること。なお、本剤の投与期間中に妊娠が疑われる場合には、直ちに投与を中止し、医師等に連絡するよう患者を指導すること。
・本剤は精液中へ移行することから、男性患者に投与する際は、その危険性について十分に説明した上で、投与期間中及び投与終了後7日間まで、性交渉を行う場合は極めて有効な避妊法の実施を徹底するよう指導すること。また、この期間中は妊婦との性交渉を行わせないこと。
・治療開始に先立ち、患者又はその家族等に有効性及び危険性(胎児への曝露の危険性を含む)を十分に文書にて説明し、文書で同意を得てから投与を開始すること。
・本剤の投与にあたっては、本剤の必要性を慎重に検討すること。
投与してはいけない人としては、
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔動物実験において初期胚の致死及び催奇形性が認められている。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
副作用は?
異常行動(頻度不明)
因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある。
他の抗インフルエンザウイルス薬で次のような重大な副作用が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ショック、アナフィラキシー
肺炎 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性腎障害 白血球減少、好中球減少、血小板減少、精神経症状(意識障害、譫妄、幻覚、妄想、痙攣等)、出血性大腸炎
などの可能性があるとされている。
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